受験生の必需品、英単語帳の紹介をしよう。
基礎がなっていないと応用が利かないように、英語の対策において英単語を覚えることは一番重要なことだ。
しかし、英単語の暗記を苦手とする学生は少なくないのではないだろうか?
英単語がなかなか覚えられなくて苦労している人は、フレーズや例文とセットで暗記すると頭に残りやすい。
単語の活用も同時に覚えることができるので、おすすめの暗記方法だ。
この記事では、Answerzがオススメする『フレーズ暗記型』『例文暗記型』の英単語帳を6冊紹介する。
自分にあった英単語帳を選んで志望校合格に繋げよう!
フレーズ暗記型の特徴
『形容詞+名詞』『動詞+名詞』などで構成される。
英単語とフレーズがセットになっているため、実際の使い方を確認しながら覚えることができるタイプ。
英語学習初心者にもオススメしたい。
■メリット
〇実際によく出会う形で覚えていくため、即得点につながりやすい
〇長文問題の出題が多い大学では読むスピードが速くなる
〇英語→日本語に訳すときに、自然な日本語訳にできる
■デメリット
✕比較的情報量が多い
■志望校別比較
DataBase4500 | 英単語ピーナツ
銀メダル |
システム英単語 | |
旧帝大 | △ | ✕ | △ |
早慶上智 | △ | ✕ | △ |
国公立 | 〇 | 〇 | 〇 |
GMARCH | ◎ | ◎ | 〇 |
関関同立 | ◎ | ◎ | 〇 |
中堅大 | ◎ | ◎ | ◎ |
DataBase4500【圧倒的な単語・熟語の収容語数】
DataBaseは4種類のシリーズからなる英単語帳。
レベル1から6までの段階に分けて並べられ、関連のある単語がまとめて掲載されている。
頭の中で整理しながら学習するのに適している英単語帳だ。
英単語だけではなく、熟語や表現なども豊富。
さらに、各レベルの後には4択の選択問題や長文読解問題が用意されており、学んだ単語力を試すことができる。
これによって「英単語を覚えたけれども、使うことができない…」という事態を防ぐことができる!
デザインが地味なため、少々飽きがくるのが難点。
各シリーズの到達レベルは以下の通りだ。
DataBase1700:偏差値40後半レベル(中学英単語)
DataBase3000:偏差値55レベル(センター試験6〜7割) DataBase4500:偏差値60前半レベル(GMARCH、関関同立) DataBase5500:偏差値70レベル(東大、京大、早慶) |
■Answerzの評価
■DataBase の活用方法
①レベルごとに英単語のスペル、意味、例文に目を通す
②目を通した例文のCDを聞いて音読する ③章末の確認テスト問題を解く |
これらを何度も繰り返すことで、インプットとアウトプットを高頻度で行い、定着率をUPさせられる!
■メリット、デメリット
メリット
〇定着率を確認、向上させるための確認テストがある
〇単語と熟語、慣用句を同時に覚えることができる
〇単語帳の中ではデザインが硬派であり、スッキリしている
〇例文の質が高い
デメリット
✕語句の成り立ちなどの詳しい説明が少ない
✕早慶以上の大学を受験するには単語力が足りない
✕デザインは少し好みが分かれるので、古くさいと感じる人もいるのは確か
■到達レベル
偏差値60前半
センター試験80%以上
■こんな人におすすめ
偏差値55以上
GMARCHや関関同立などの中堅私立を受験する人
英単語ピーナツほどおいしいものはない 銀メダル【英作文の力も養える!】
英単語ピーナツほどおいしいものはない(通称:ピー単)は、コロケーションで覚えるのがメソッド。
コロケーションとは『形容詞+名詞』『動詞+名詞』など、見出し語2語以上の短いフレーズのこと。
構成はとってもシンプルで、66ものカテゴリー別に単語が整理されている。
1ページにコロケーションが10個掲載されており、次のページをめくれば答えがわかる構成。
順にめくれば『日本語→英語』の順で、逆にめくれば『英語→日本語』の順で確認することができる。
『日本語→英語』の順で学習していく中で、英単語のスペルの一部がヒントとして記載されているのが特徴。
読み書きを繰り返すことで、記憶の定着を図っていく。
付属CDは全部で1時間なので、1冊丸ごと手軽に復習できるのはメリット。
しかしドリル形式なので1問1答形式になりやすく、似たような意味の単語との使い分けが掴みづらいのが難点。
ピー単で得た力を最も発揮できるのは、英作文や英会話の場面。
そのため、将来英語を話せるようになりたい人、英語を使った仕事に就きたい人へオススメの英単語帳だ!
<シリーズ>
BASIC:高校基礎〜センター試験入門レベル
銅:センター試験レベル
銀:GMARCH、関関同立、中堅国公立レベル
金:東大京大、早慶レベル
■Answerzの評価
■ピー単の活用方法
①日本語→英語 の流れで覚えていく
②英語→日本語 でアウトプット ③音声→日本語 リスニング対策 ④音声→リピート スピーキング対策 |
■メリット、デメリット
メリット
〇コロケーションが覚えやすい
〇ピー単を制覇すれば、英作文の力もつけることができる
〇付属のCDを使えば1時間で全ての単語を復習することができる
デメリット
✕英単語1語に対して、1つの意味しか載っていない
✕ある程度の単語力が必要
✕赤シートが使えない
■到達レベル
BASIC:高校基礎〜センター試験入門レベル
銅:センター試験レベル
銀:GMARCH、関関同立、中堅国公立レベル
金:東大京大、早慶レベル
■こんな人におすすめ
・将来英語を話せるようになりたい人
・志望校の試験で、英作文の出題がある人
・とにかく一気に単語を詰め込みたい人
システム英単語【フレーズで覚える単語帳】
システム英単語(通称:シス単)は、大学受験に適した英単語帳として多くの受験生から支持されている英単語帳だ。
その理由は日本語訳。
最新8000回分の入試を研究し、「頻繁に入試に出る日本語訳」を抽出・掲載したという点が大のポイント。
入試であまり使わないような日本語訳ばかり覚えていても非効率的。
シス単なら効率的に日本語訳を覚えられるので、特に和訳問題でその効果を発揮できる!
シス単はBasic版と通常版の2種類。
Basic版:基礎的な英単語
通常版:中堅~難関大合格 |
見出し語+2〜3語で構成されている『ミニマルフレーズ』は、一般的な例文より短くて覚えやすく、よく使うフレーズがふんだんに使われているのが特徴。
後半になる程単語の解説が少なくなるのが難点。
ミニマルフレーズで覚えていくので、並び替え問題や和訳での記述力を身につけるのに強い英単語帳だ。
<通常版の構成>
1章、2章:センターレベル
3章 :GMARCHレベル 4章 :早慶上智レベル 5章 :多義語 |
■Answerzの評価
■シス単の活用方法
①『ミニマルフレーズ』で、単語の活用を簡潔に整理して覚える
②『ポイントチェッカー』で、発音問題がよく出題される単語や、反意語がよく出題される単語などをおさえる |
Basic版は基本的な単語から学べる。
高1~高2の冬までにBasic版を終わらせ、高2の冬から通常版で学習するとまんべんなく受験単語をカバーできる!
■メリット、デメリット
メリット
〇『ミニマルフレーズ』が長くなく覚えやすい
〇『ミニマルフレーズ』で単語の意味だけではなく、使い方も覚えられる
〇難易度順になっているので、どこまで勉強すればどの程度の力がつくのか一目瞭然
〇単語の意味まで頻度順に並べられている
〇収録語数が圧倒的に多い
デメリット
✕やや分厚い
✕Basic版の語彙では難関大対策に向かない
■到達レベル
Basic版:高校の復習とセンター試験レベル、関関同立、GMARCH
通常版:センター試験のカバー、難関大合格ライン到達
早慶の比較的偏差値の低めな学部も対応可能
■こんな人におすすめ
・センター試験レベルまで追いつきたい人(Basic版)
・中堅~難関大合格ラインを目指す人(通常版)
・周りよりたくさんの単語を覚えたい人
例文暗記型の特徴
例文とは、『主語+動詞』が必ず入った文章のこと。
1つの例文に、複数の覚えるべき単語や熟語が盛り込まれていて、単語と一緒に学習するタイプ。
■メリット
〇例文を暗記することで、英単語と実際の使い方を効率よく覚えられる
〇長文の精読に慣れることができる
〇テーマ毎の学習ができるものが多いので、受験する学部の問題のテーマに偏りがあっても対応できる
■デメリット
✕情報量が多いためコンプリートするには根気が必要
✕単語を覚えるのに時間が必要
■志望校別比較
ALL IN ONE | DUO3.0 | WIZ | |
旧帝大 | ◎ | ◎ | ✕ |
早慶上智 | ◎ | 〇 | ✕ |
国公立 | ◎ | ◎ | △ |
GMARCH | 〇 | ◎ | 〇 |
関関同立 | 〇 | ◎ | 〇 |
中堅大 | △ | △ | ◎ |
ALL IN ONE【英語の総合力を身につけられる!】
ALL IN ONEは、20語程度の単語で構成された例文を419個学習することで、単語・熟語・英文読解・英文法・英文解釈・リスニングなど、英語の総合力を身につけられるすぐれもの。
使いこなせば高レベルの英語力が手に入る!
しかし、1つ1つの例文が長く、1ページあたりの情報量が膨大なため消化するのは大変。
かなり根気が必要。
ALL IN ONEは、ネイティブスピーカーによる校閲を受けているため、質の高い様々な分野の英文に触れることができる!
例文のバリエーションは政治・経済・ビジネス・教育・社会・環境・医療・健康・科学・文学など、多岐にわたっている。
全ての例文は文節毎にスラッシュがあり、スラッシュリーディングに対応。
直訳(英語をそのまま日本語にしたものなので、若干の不自然さが残る)と、
意訳(日本語として意味が通るように自然な形に修正)の両方が記載されている。
全70分の付属CDやアプリ、公式HPなどの補助教材が充実している。
特に、公式HPには本書に寄せられた質問・疑問の回答が載っていたり、本書には載せられなかった詳細な情報が載っているので要チェックだ!
■Answerzの評価
■ALL IN ONEの活用方法
①例文を読んで意味を推測
②日本語訳を確認 ③英単語を確認 ④文法事項を読む ⑤再度例文を読む |
この工程をひたすら繰り返す。
何度も何度も繰り返すことで理解を深め、不明点を少なくしていく。
さらに付属CDを活用すれば、リスニングスキルアップを狙うことも可能。
■メリット、デメリット
メリット
〇英語の総合力を身につけられる
〇文法の解説が丁寧
〇文法の網羅性が非常に高く、別売りの問題集と併用すると旧帝大を含め大学受験で英語に不安を感じる大学はなくなる
〇1冊を完璧にマスターした場合、英語の偏差値は高3で65を超える
デメリット
✕長文読解が得意ではない人には不向き
✕文法の内容がかなり高度
✕東大京大、早慶レベルはやや不足
■到達レベル
TOEIC730~800点
英検準2〜2級
東大・早慶
MARCH・関関同立
■こんな人におすすめ
・偏差値60程度
・センター90%以上を目指している人
・本番までの時間にかなりの余裕がある人
・文法力には自信があるが、熟語力をもっとつけたい人
DUO3.0【例文1つで英単語+英熟語を網羅】
DUO3.0(通称:DUO)は、日本の『いろは歌』をヒントに作られている、最強かつ最高の1冊。
複数の単語に対して例文が1つなのが特徴である。
単語1600語・熟語1000語が重複なしで560本の基本例文にまとめられている。
米国大学教授3名を含む15名のネイティブ・チェックを受けているので、実際に使われている英語を無駄なく学ぶことができる英単語帳だ。
総合的に少し難易度の高い単語がまとめられているため、基本単語は理解している前提。
大学入試だけでなくTOEIC対策にも使われるほどで、東大などの難関大合格者にも多く支持されているのが何よりの証拠!
例文が会話形式になっており、例文に出てくるキャラクターが個性的で読んでいて飽きがこない。
例文を覚えることで、英単語力と熟語力が身につき、誤報や構文、英作文能力もマスターできる。
さらに復習用CDを使うことでリスニング力やスピーキング力もつけることができる、かなり優れた英単語帳だ。
受験英語専用の英単語帳ではないが、入試制度改革により英語は4技評価になることもあり、これからメジャーになっていく可能性が高い英単語帳だ!
■Answerzの評価
■DUO3.0 の活用方法
①見出しの例文を読み、単語の意味を推測する
②単語と熟語を覚える ③再度例文を読んで意味や用法を確認する ④復習用CDで効率よく復習とリスニング対策 |
この方法を何度も何度も繰り返すことで、定着率が大幅に上がること間違いなし!
DUOには見出しの単語だけでなく、派生語や関連語も同時に記載されているため、余裕ができれば一緒に覚えてほしい。
別売りのCDは『復習用』と『基礎用』の2種類あるが、Answerzでは、ダントツで『復習用』のCDの活用を推奨する。
なぜなら、560の例文、英単語1600語、英熟語1000語がわずか1時間程度で復習できるので、ちょっとした隙間時間に手軽に確認ができるからである。
これがDUOの活用の真髄だ!
一石三鳥でコスパが良い学習法だから、ぜひ取り組もう。
国公立二次レベルにも対応しているので、受験直前までには英単語帳として5周、CDは聞き流しで耳にタコができるほど聴けば、英語への不安は大きく減る。
■メリット、デメリット
メリット
〇1つの例文で複数の単語と熟語を覚えることができる
〇難関大レベルにも対応している
〇ネイティブ・チェックを受けているので、例文を暗記する価値がある
〇シンプルなデザインで見やすい
デメリット
✕基本単語を理解していないと難しい
✕青字ベースなので赤シートが使えない
■到達レベル
偏差値50後半以上(難関大学相応)
TOEIC600~780点、TOEFL60~90点、英検準1級
非常に高い到達レベルを見込める。
■こんな人におすすめ
・関関同立、GMARCH、早慶上智、国公立大学を目指す人
・例文を暗記して単語を覚える学習スタイルの人
・大学入学後もTOEICなどのテストを受けたい人
英単語 WIZ1900【効率と定着を徹底追求!】
WIZは英単語の学習において『効率の良さ』と『定着率』を徹底的に追求した英単語帳。
例文には起承転結のストーリー性があり、飽きずに取り組める工夫がなされている。
また、より記憶を定着させやすくするためのイラストが付いているのも特徴だ。
近年の入試問題のデータベースを徹底分析。
入試突破するために必要な英単語を約1900語厳選。
また、派生語や関連語を含めるとおよそ3200語が掲載されている。
レベル別に2章、重要度順に覚えられる構成になっている。
『2ストーリー+WORD CHECK』と、学習ユニットごとに定期的にテストがある。
覚えられていない単語をマイ単語帳にまとめることで、英単語の定着を図る仕掛けになっている。
例文を読み込むことで英単語を覚えていくので、読解の基礎練習と英単語の学習を同時に行えるのはメリット。
しかし、この英単語帳を使いこなすためには英文法が比較的得意である必要がある。
別売りのCDを併用することで、さらに効率的な学習をすることができる。
基本的には大学入試向けの英単語帳であるが、TOEIC対策やシャドーイング、日常会話のフレーズのトレーニングなど、いろいろな方向へ活用できる。
そのため、英単語を覚えるだけではなく、リスニング対策、文法力や作文力の向上など、効率よく英語力をつけていきたい人向けの英単語である。
■Answerz評価
■WIZ活用方法
①例文を読んで単語をチェック
②わからない単語をマイ単語帳にまとめ、覚える ③繰り返し例文を読み込む ④CDを使って、リスニング・スピーキング対策 |
■メリット、デメリット
メリット
〇重要度順になっているので、効率が良い
〇英単語の暗記と読解の基礎練習が同時にできる
〇ストーリー性のある例文なので飽きずに勉強することができる
〇記憶を定着させるための工夫が多い
デメリット
✕英文法が比較的得意である必要あり
✕GMARCH以上の大学を狙うには他の英単語帳も必要
■到達レベル
偏差値60程度
GMARCH合格レベル
■こんな人におすすめ
・英語が比較的得意な人
・単純な英単語の暗記は集中が続かず、長続きしない人
フレーズや例文は音読すると◎
英単語をフレーズや例文を活用して学習する場合は、そのフレーズや例文を音読しながら読むと脳に残りやすい。
黙読するだけの場合、ただ視線が流れるだけで全く頭に入らないことが多い。
しかし、声に出して読むことにより同時に聴覚が刺激され、集中力がUPする。
その結果、長期記憶に結びつきやすく、音読した単語や文章は忘れにくくなる!
「ひたすら書いて覚える」という勉強法もあるが、Answerzでは「ひたすら読んで覚える」ほうを強くおすすめしたい。
なぜなら、書いて覚える方法は「書く」という作業に負担を感じやすく、暗記すること自体がストレスに繋がりやすいからだ。
自分にあった英単語帳を見つけ、さらに効率的に勉強する方法も同時に探ってみよう。
★あわせてチェック★
『徹底比較!おすすめの英単語帳【①単語列挙型編】』
『徹底比較!おすすめの英単語帳【③長文読解型・語義理解型編】』