キミは英語が得意か?苦手か?
いずれにせよ、大学受験を控えているキミにとって英語は避けて通れない科目だ。
まだ高1だし、受験を気にするのは早い。そう思う気持ちもわかる。
でも、今から英語の基礎だけでも身についていれば、後々とても楽に受験を進められる。
知っている人も多いと思うが、大学受験で大きなウエイトを占めるのは英語だ。
文系理系問わず、受験に英語は必要だし
私立の文系は、英語の配点が高いところが多い。
また、英語は一朝一夕で伸びるものではないんだ。
だから高1の時点で基礎だけでも身につけていれば、
本格的に受験を始めたときにとても楽になる。
この記事では、とにかく基礎を固めたい!そう願うキミに4つの参考書を紹介しよう。
これらを高1から取りかかれば、ライバルに差をつけられるぞ!
参考書は今の実力に合ったものを選ぶ
参考書によって、レベルや目的が異なる。
そのため、現在の自分の実力に合ってない参考書を選ぶと得るものが少ない結果となってしまう。偏差値や得意不得意な分野を調べ、自らにあった参考書を選ぼう。
また、勉強していて楽しいかどうかも重要。見るだけでやる気がなくなる参考書では、いくら良書だとしても自分にとっては効果はない!文字だけが嫌な人は図解が入ったもの、五感を使って覚えたい人はCDが付属していたり音読する者を選びたい。
以下のポイントを注意すれば、大きく間違えることはないはずだ。
・現在の実力に合った参考書を選ぶ(レベルが高すぎても低すぎても効果が薄い)
・参考書を終えた後のイメージを明確にし、今後の計画を立てる(中堅私大、難関私大、国公立など) ・自分に合った方法を選ぶ(聞く、見る、書く、話す) ・単語から文法、長文、英文解釈と段階を追って取り組んでいく(基礎から進めていかなければ、後からやり直しが必要になることも) ・文字ばかりが苦手な人は、イラストや図解があるモノを選ぶ |
このように、参考書には多種多様なものがある。
高1のキミはまだまだ時間があるから、焦って自分に合わない参考書を使うのではなく、自分に合った参考書を選ぶことが重要だ!今は不安に思うかもしれないが、高2高3と学年が上がれば、確かな英語力を実感できるだろう。
下記では、単語・文法・長文・英文読解のおすすめ参考書を具体的に紹介する。どれも高1の時間のあるキミにはおすすめの参考書だ。参考にしてほしい。
①キクタンBasic4000
受験英語で一番大切なのは、何よりも英単語力だ。英単語を覚えてなければ、長文や英作文ができないのはもちろん、空欄補充や文法問題も満足にできない。
だから英語の基礎を身につけたいなら、まずは英単語だ!
キクタンBasic4000は、受験に出やすい英単語や日常的に使うもののみを厳選して作られた単語帳だ。膨大なデータから導きだされた頻出単語だから、信頼できるだろう。
センター試験をはじめ、中堅私大レベルを狙うキミに適している。日東駒専や産近甲龍、センター試験8割、偏差値55以下が該当するだろう。
キクタンはその名の通り、聞いて覚えることを特徴としている。
音楽に乗せて単語を発音する「チャンツ機能」が魅力。
もちろん他の参考書でもCDが付属されているが、その多くは淡々と英語が流れてくるだけだ。でもキクタンは違う。ポップな音楽に乗せて流れるため、音楽の歌詞を覚えるような感覚で習得できるのだ!
好きなアーティストの歌詞は自然に覚えるだろう?紙に書いて覚えることはないはずだ。キクタンはこうした原則を使って、楽しく覚える仕組みとなっている。
また、フレーズ、例文、長文、発音やアクセントなど複数の情報が網羅されているのも特徴だ。単語を覚えたら例文や長文で確認すれば、より実践的に学べるだろう。
キクタンは1日ごとの学習単語数が決まっており、何度も流して定着させるため、時間のある高1のキミには最適だ!
■メリット・デメリット
「キクタンBasic4000」のメリット
・膨大なデータをもとに、大学受験によく出る単語のみを効率的に学習できる
・ポップなリズムで感覚的に英単語を覚えられる ・聞いて覚えるため、リスニング対策としても良い ・フレーズ、例文、長文、アクセントなどが網羅されているため、覚えた単語を実際に使用できる ・英単語の暗記をつまらなく感じる人には、新鮮に学習できる ・1日に覚える単語が決まっているため、確実に覚えながら次に進められる |
「キクタンBasic4000」のデメリット
・音楽に合わせて覚えるというやり方が向かない人は、非効率的になる
・音楽に合わせて覚えるため、知っている単語が多い人は時間を無駄にしてしまうことも ・中堅レベルの大学をターゲットとしているため、難関大学の対策は難しい |
■キクタンBasic4000の勉強法
前提として、キクタンが勧めるペースは守らず、ある程度スピード感を持って進めるべきだ。具体的には、キクタンは1日1Unitとしているが、これを守ると1冊を終えるのに60~70日かかってしまう。単語は何度も繰り返すことが重要だから、もう少し早く回すことを意識しよう。
①1日7Unitずつ進めていく。(CDは1単語辺り約10秒のため、そこまで負担にはならないはず) ②約10日間で1周、1ヶ月で3週できるため、英単語を見て1秒以内に意味が出てくるレベルまで繰り返す ③ほとんど理解できたら、本誌にある長文問題ですぐに単語が出てくるかチェックする ④慣れてきたら、CDを真似て音読する(音読は速読力、語彙力、速聴力アップに効果的) ⑤リスニング力を向上させるため、単語帳は見ずに音声だけで意味を理解できるようにする 英単語学習は繰り返しが重要。じっくりと1周するよりも、最初は分からなくても進めていき3周、4周と回した方が、最終的な記憶には残りやすい。上記が完璧に覚えれれば、さらにレベルの高い単語帳に移ろう。 |
■こんな人におすすめ!
・日東駒専や産近甲龍などの中堅私大、センター試験8割ほどを目指している人
・単語を見て暗記するよりも、音楽に合わせて覚えることが向いている人
・時間があり、ゆっくり確実に覚えていきたい人
・単語を覚えるだけでなく、リスニングも強化していきたいと考えている人
■Answerzの評価
②1億人の英文法
英単語と同様に、受験英語に最重要となるのが英文法だ。
単語だけでは、断片的に意味を捉えることしかできず、正しい解釈として文章を読むことはできない。
英文法は、高2高3になり長文読解などの演習に入る前に、確実に身についておきたい分野だ。ただ、高1はまだ時間がある。詰め込みで英文法を叩き込むよりも、時間をかけて深い理解を得たい。
そこでおすすめなのが「一億人の英文法」だ。この参考書は、もともと大学受験のために作られたわけではない。全ての日本人が英語を話せるようになるために作られた参考書だ。基礎から応用まで全て含まれているため、中堅大学から東大レベルまで対応可能。
文法用語を使わず、実際に使用する機会の多い例文が掲載されていることが特徴だ。このことからも、受験英語のみならず総合的な英語力向上を狙っていることがわかる。
話すことを目的とするならやる必要はない。そう思った人もいるのではないか?
でも大学受験に無意味なんてことは決してない!むしろ、時間のある今だからこそ本当に使える英文法をしっかり習得してほしい。
そうすることで、直前に詰め込んだだけでは得られない深い英語力が身につくのだ。これはより難しい英文に出会った時に実感するだろう。当然、大学受験が終わっても使える知識が身につくため、今からしっかり基礎を身につけたい高1のキミにオススメだ!
■メリット・デメリット
「一億人の英文法」のメリット
・ほぼすべての英文法が網羅されている
・英文法の仕組みを根本から理解できる ・大学受験以外でも使える総合的な(会話力、スピーキング力など)英語力が身につく ・例文が多いため、勉強しやすい ・どのレベルの大学にも対応可能 |
「一億人の英文法」のデメリット
・分厚い書籍が苦手な人には不向き
・最低限の英文法を効率よく知りたい人には時間が足りない ・英文法の知識が全くない人には難しい |
■一億人の英文法の勉強法
一億人の英文法は、約700ページにも及ぶボリュームがある。その分厚さから挫折してしまう人も多いのだ。そのため、高1の時点では完璧を目指さないことが重要だ。おおよそ理解出来たら次にすすみ、何周もする中で理解していきたい。
①1度すべてを通読する(最初は完璧を求めず、完了させることを目標に) ②3回~5回理解するまで繰り返す(1回目で概要を掴み、2回目は1回目より理解に努め、3回目以降は理解してない部分をを中心に細部まで) ③チャプターを完了させたら、別売の問題集などで定着を図る(間違った問題はチェック) ④読むだけで疲れてきたら、重要な部分や覚えていない部分を音読する(五感を使う) ⑤可能なら電子化して、いつでもどこでも見れるようにして繰り返す ペースはそれぞれ。ただ間違いなくいえるのは、この参考書を完璧に理解したら英文法は非常に高いレベルで理解できている。分厚さが気になるなら上記で紹介した電子化なども検討してみよう。 |
■こんな人におすすめ!
・時間に余裕があり、楽しく細部まで英文法を理解したい人
・大学受験のみならず、総合的な英語力を鍛えていきたいと思っている人
・英文法の知識をより深くしていきたい人
・文法学習に挫折してしまった人
■Answerzの評価
③大学入試英語長文ハイパートレーニング1
上記で挙げた英単語や英文法が十分に理解できたという人は、簡単な長文問題をしてみよう。長文読解を始めるにオススメなのが、「大学入試英語長文ハイパートレーニング1」だ。大学受験基礎レベルの学力があり、偏差値でいえば50以上の人におすすめだぞ。
この参考書をマスターすれば、偏差値50後半に達することができ、センター試験の優しめの問題であればスラスラ解くことができるだろう。
本書の最大の特徴は、音読をすることを前提とした長文問題である点だ。音読は英文読解力や速読力の向上に繋がり、英語学習の基本ともなっている。その音読をメインに扱っていることもあり、CDの音声は2種類のスピードが収録されている。
初めて聞くときはゆっくり聞いて、理解したら速いスピードで聞いて更に理解を深められる!
さらに解説が非常に詳しいのも魅力だ。精読して理解した上で音読できるように、一言一句不明点がない様に解説されている。なぜ間違えたか、なぜこのような解答になるのかすぐに理解できるため、学習効率も上がるだろう。
問題数も12問と少ないため、単語や文法の確認として使うのもおすすめだぞ。
長文は大学入試で避けては通れない分野だ。早い段階で取りかかっていれば、3年生になったとき、より高いレベルの大学を目指せるぞ!いまから少しずつ進めておきたい。
■メリット・デメリット
「大学入試英語長文ハイパートレーニング1」のメリット
・1文ずつSVOCMが書かれており、解説が非常に詳しい
・設問に対する解説も詳しい(徹底精読など完璧に文章を理解できる仕組みがある) ・英文読解力と速読力が身につくような音読で学習可能 ・全12問のため、1日1問しても2週間弱でマスターできる ・音声CDも付属しており、五感で習得可能 |
「大学入試英語長文ハイパートレーニング1」のデメリット
・全部で12問しかないため、物足りなく感じる人もいる
・難関大を志望する人はこのレベルでは足りない ・音読ができない環境では十分に効力を示さない |
■大学入試英語長文ハイパートレーニング1の勉強法
繰り返し音読することで効果を発揮する「大学入試英語長文ハイパートレーニング1」。英語長文を英語のまま理解するように作られている。そのためには、まず細かい部分での理解が必要だ。
①ゴールを決めてから勉強を開始(1ヶ月で終わらせるなど) ②時間を決めて問題を解く(少し短めを設定する) ③解説を読んで、なぜ間違えたのか、なぜこの解答になるのか、どのようにこの解答に辿り着くのかを確認 ④SVOCMを意識しながら精読する(一言一句不明点がないレベルで読む。単語・文法・解釈) ⑤最低10回以上音読をする(音読と同様のスピードで英文を読めるようになるレベルまで) 高1で時間はまだまだあるため、なんとなくの理解で進めていかず、なぜこのような解答になるのか理解して進めていこう。そして十分な量の音読をすれば、高1にして高いレベルの英語力が身につくだろう。 |
■こんな人におすすめ!
・センター試験にむけて基礎を身につけたい人
・音読を通して長文をマスターしたい人
・短期間で習熟度を確認したい人
・基礎基本から着実にステップアップしたい人
■Answerzの評価
④高校英文読解をひとつひとつわかりやすく
「高校英文読解をひとつひとつわかりやすく」は、英文読解が苦手な人やこれから英文読解を始める人に向けて作られている。現在、偏差値50以下くらいの人におすすめだ。ただし、難関大学を目指す人も、高1のタイミングで基礎の定着を目的として取り組むには良いだろう。中学英語の復習にもなるぞ。
本書の最大の特徴は、解説の横に確認問題があるため、知識の定着が図れることだ。解説は、より実践的な英文が中心となっているため、実際の入試を意識した学習ができる。
また各章の最後には、実際に大学入試で使われた問題で腕試しできる。
さらに音読用英文といって、音読をするために適した例文がある。この例文を繰り返し読んで、音読した文章をすぐに構文把握するところまでもっていきたい。
厚さも手頃で、毎日コツコツ取り組めば、1ヶ月ほどで完了するだろう。
もちろんCDも付属で入っているため、音を聞きながら学習することもできるぞ!
本書1冊でセンター試験に挑んだり、難関私大に合格することは難しいが、中堅私大の英文読解や高校英文読解の基礎を固めたい人にはおすすめの参考書だ!ぜひ活用してほしい。
■メリット・デメリット
「高校英文読解をひとつひとつわかりやすく」のメリット
・イラストが多く文字も多いため、感覚的に受け入れやすく、嫌悪感を示す人は少ない
・解説も丁寧で、英語が苦手な人には入りやすい内容 ・厚さが薄く軽いため、これまで厚い参考書を購入して挫折してしまった人には良い ・CDもついているため、五感を使って学習することが可能 ・中堅私大レベルの入試問題が入っているため、知識の定着が図られているかすぐ確認できる |
「高校英文読解をひとつひとつわかりやすく」のデメリット
・偏差値50程度までの人が対象のため、それ以上だと物足りない
・サイズが大きいため持ち運びにくい ・CDのスピードは早め |
■高校英文読解をひとつひとつわかりやすくの勉強法
本書は大学入試における「英文読解の基本中の基本」という位置付けだ。そのため、わからない部分があるという状態で次の参考書に移るのは絶対にやめよう。下記の流れで3回~5回ほど繰り返して、確実なものにしたい。
①左側の解説ページをよく読む(実践レベルの文法を理解) ②右側のページにある問題を解く(時間制限を設けよう) ③解説を読みながら答え合わせ(間違えた問題はチェックする) ④CDを使いながら、音読をする(音読目標は最低限行う) ⑤①~④を繰り返す(内容が基本中の基本なため完璧に仕上げる) 本書は上記の進め方以外にも、まず左側の解説ページだけ読んで何周か回したところで右側の問題に入るというやり方もある。ただ、基本ができていない人には解説を読んで問題を解く上記のやり方がおすすめだ。 より記憶が定着しやすくなるぞ。また、音読も大事にしたい。最終的には音読スピードと構文把握が同じスピードにできるまで仕上げるべきだ!瞬間的に使えるように何度も何度も繰り返そう。 |
■こんな人におすすめ!
・これから大学受験に向かう偏差値50以下の人
・高校レベルを身につけたいが、中学レベルも自信がない人
・これまで英文読解の参考書で挫折してしまった人
・イラストがあるほうが覚えやすい人
■Answerzの評価
基礎固めが確実にできたら、応用問題にもスムーズに入れる
参考書は、現在の自分から未来の自分への逆算で決めることが重要だ。
現在は偏差値50で、偏差値65の大学に行きたいなら、段階を追ってレベルアップする必要がある。
一番問題なのは、偏差値50の人がいきなり偏差値65の人が使う参考書を選んでしまうこと。こうした場合、たいてい挫折してしまう。実際にこうした生徒は多いのが現実なんだ。
高2・高3で動揺することがないように、多少遠回りでも確実にマスターしていく道を選択してほしい。
高3の先輩に無くて高1のキミにあるのは、時間的余裕だ。その時間を使って、深く理解できれば、受験生となったとき大きな武器となる。
始めるなら早いがよい!今から少しずつでもはじめて、ライバルに差をつけろ!